Grandilodine A の全合成
清華大学L. Zu先生らによるGradilodine Aの全合成。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/anie.202212042?af=R
[4,2,2]の含窒素骨格が特徴的な化合物です。
以下の点がおもしろかったです。
・不斉補助基を用いることで、スピロ環構築を不斉で達成
チオエステルみたいな構造の、見たことない不斉補助基です。eeが非常に高く、おもしろい反応です。
・2022年に開発されたばかりの反応で、ベンゾイル基を導入
・[4,2,2]の構築は、アミドのNからの求核反応で達成されています。
それなりに離れているように見えますが、ラクトンで近づいているみたいです。
この戦略はおもしろいです。
・向山水和反応で水酸基を導入
混んだ位置に見えますが、収率よく進行しています。やはり良い反応ですね。
立体障害で所望の立体化学で水和されているのでしょうか。
スパスパときれいな合成でした。